EP6での「霧江が18年かけて起こした奇跡」について

EP6より転載 霧江vs朱志香


「私は幸運よ。その地獄が18年で終わったから。
……だからもう、私は自分を、間違えないの。……あの人は私のものよ。もう逃がさない、手放さない。
そして主に感謝する。………その機会を与えてくれて。絶対にあの人を諦めないという“絶対の意思”に、“奇跡”が応えてくれたんだわ。」

EP6より転載 楼座vs嘉音


「霧江さんの話が出たから言うけど。………彼女の話は、私にとって、希望、……夢なの。」
男を寝取られても、彼女は18年間、辛抱強く待った。
自暴自棄にならず、それでもなお留弗夫の側で支え、じっと伏して奇跡を待ったのだ……。
「真里亞はまだ9歳よ。………霧江さんが待った18年の、まだ半分じゃない。
……それくらいで根をあげてたら、……彼女に笑われるわ。」
「……あと9年で、……奇跡が起こると思いますか。」
「…………………………。……それを疑ったら、おしまいよ。」
「………………………。」
「ある意味、私は亡霊なのよ。……私はすでに死んでいる。それに気付かず、生きている。」
「………決して来ない人を、永遠に待つ、亡霊……。」

なぜ、18年なのか。


霧江も楼座も、「霧江は18年という時間をかけた」と言っている。
仮に「明日夢に留弗夫を取られてしまったこと」が問題だったのなら、
戦人出生から縁寿出生までの、12年間のはず。


なぜ嫉妬が18年も続いたのか。


楼座もまた、9年待っているのに奇跡が起きていないと言っている。
霧江に奇跡は起き、楼座には起きなかったのはなぜか。


【戦人は親族の中で唯一、金の指輪を受け継ぐ資格を持っている。】
という仮説のもとで、私なりの考えをまとめてみます。


家系図の黄色の枠は「戦人から見えている人名」、
緑色の枠は「98年の縁寿から見えている人名」です。

1. 18年前、楼座が男児を出産する。

2. その男児はすぐ、明日夢(夏妃)に預けられる。


これにより、「留弗夫(戦人の父)」と「蔵臼」の名が入れ替わる。
霧江の18年にわたる地獄は、ここから始まる。

3. 6年前、先代の「夏妃」が逝去。明日夢が女主人「夏妃」を襲名する。


これにより「明日夢」の名は死ぬ。
戦人は明日夢(夏妃)の実家の養子になる。

4. 1986年、戦人が明日夢の実家を出る。


本来なら楼座の元へ行くのだろうが、
楼座は何らかの理由で戦人を産んだことを認めないため、戦人は霧江の籍に入る。
これにより、「蔵臼」と「留弗夫(戦人の父)」の名が入れ替わる。
霧江は18年にわたる地獄から、ようやく解放される。